2014/04/18

Country Roads BCCO 7th round - The Solid Caro-Kann -


今日でBCCO も7試合目、いよいよ終わりが近づいてきました。午前中に試合の準備を済ませた私たちは、トンロー駅近くのタイレストランのチェーン店、イムちゃん食堂でお昼ご飯にします。アカメの甘酢炒めと春巻きの定食は、この店のメニューの中でも高いほうですが、それでも250円程度です。


チェスの試合会場では、他の海外大会のチラシをチェックできることがあります。今回は来年のニュージーランドの他、9月から10月にかけて、香港で開催されるトーナメント情報をゲットすることができました。こうして情報を共有しながら、アジアでもたくさんのトーナメントが開催されるようになると良いですね!


そして席に着くと、このような用紙が置いてあることに気づきます。複数回参加しているプレーヤーに配られるものだそうで、今回が5回目となる私は対象でした。しかし、記念品を貰い忘れるという悲しいミス(笑)


そして試合へ。1997年生まれのオーストラリアの若武者、Sardana Rishi はここ最近、急速に実力を伸ばしているようですが、ベストの2373 からは少し落としているようですね。連日の黒ですが、再び負けられない一戦です。

Sardana, R (AUS, 2320) - Kojima, S (FM, JPN, 2361)
Bangkok Chess Club Open 2014 (7)

1. e4 c6 2. d4 d5 3. Nc3 dxe4 4. Nxe4 Bf5 5. Ng3 Bg6 6. Nh3!?



Caro-Kann Classical のサイドラインは、羽生さんとのトレーニングでも経験があります。その際は、ショートキャスリングからf2-f4 でしたが、このゲームではよりベーシックな、Nh3-Nf4 と跳ぶラインでした。

6... e6 7. Nf4 Qc7


チェコでは7... Bd6 を先に指しましたが、白がh2-h4 と伸ばしてくる変化の場合、どちらも同じ形になるでしょう。

8. h4 Bd6 9. Nxg6 hxg6 10. Ne4 Bf4



本譜は一番よく指される手で、白のダブルビショップを消してシンプルなポジションを求めます。代わりにd6 のビショップを敢えて取らせる、10... Nd7!? も面白いアイディアでしょう。

11. Bxf4 Qxf4 12. Ng5!?


こうしたナイトの跳ねはあまり考えていませんでしたが、f7 をアタックすることで黒のロングキャスリングを妨害しているので、少し対応を考える必要があります。

12... Nd7 13. g3 Qc7 14. Qd2 Ne7



この形では、14... Ngf6 よりも、フレキシブルなナイトの位置の組み合わせだと思っています。f5 はナイトが跳ぶマスとして、なかなか良さそうです。

15. Bg2 Nf6


白マスビショップを取らせても、堅いポーンストラクチャーで大きな問題を残さないのが、Caro-Kann Classical の1つの特徴です。このポジションはすでに満足だろうと考え、一度私からドローオファーします。

16. c3 Nf5 17. Qe2!? O-O-O 18. O-O Nd5 19. Rfe1 1/2-1/2



一度は蹴られたオファーですが、19手目に相手から返ってきました。今日はこれで試合を終え、南條くんや上位ボードの行方を見守ることにします。


3B のAtalik - Dzhumaev はAtalik の貫録勝ち。昨日、Vallejo Pons に負けて悔しい首位転落を喫したAtalik ですが、まだまだ上に食らいつきます。今日の7R を終え、6P が4人並ぶ状態となっています。


一通り試合をチェックした後は、Silom Complex でおやつタイム。さくらアイスは59バーツでした。


そしてサラデーンを離れ、ずっと乗換駅として利用していた、スクンビット線とシーロム線が交わるサイアム駅で初めて下車してみます。駅前のサイアムセンターは、他とは少し雰囲気の違う高級ショッピングモール。お土産を買おうか悩んでいましたが、値段を1/3 にしてくれなければ手が出せませんでした(笑)


布を使ったバラのオブジェも売り物で、56000バーツとのこと。お金があれば買いたいですが、置く場所に困りそうです。


サイアムセンターを出て駅の反対側に渡れば、そこはバンコク流行の最新地、バンコクの渋谷ことサイアムスクウェアです。そこそこの人通りはありましたが、ソンクラーンのシーロム通りに比べれば、この程度は大したことありません。この先の通りで、お土産のお菓子を何点か購入してきました。

今日の7R、南條くんは怪しい局面から、相手のブランダーで勝ち。連勝で少しずつボードを上げてきました。明日は2人ともインドの2100台ですので、白でお互いに勝って最終戦を迎えたいところです。長かったタイのトーナメントも、残すところあと2試合です!

Bangkok Chess Club Open 2014 Schedule and Results

04/12 15:30 R1 Holming, P (SWE, 2002) - Kojima, S (FM, JPN, 2361) 0-1
04/13 09:00 R2 Kojima, S (FM, JPN, 2361) - Peng, X (CHN, 2193) 1-0
04/13 15:30 R3 Shukin, A (RUS, 2174) - Kojima, S (FM, JPN, 2361) 0-1
04/14 14:00 R4 Kojima, S (FM, JPN, 2361) - Atalik, S (GM, TUR, 2562) 0-1
04/15 14:00 R5 Kojima, S (FM, JPN, 2361) - Kulkarni, B (WGM, IND, 2246) 1/2-1/2
04/16 14:00 R6 Diaz, C (PHI, 2246) - Kojima, S (FM, JPN, 2361) 0-1
04/17 14:00 R7 Sardana R (AUS, 2320) - Kojima, S (FM, JPN, 2361) 1/2-1/2
04/18 14:00 R8 Kojima, S (FM, JPN, 2361) - Rohan, A (IND, 2154)
04/19 09:00 R9

04/12 15:30 R1 Vinay, K (IND, 1980) - Nanjo, R (CM, JPN, 2321) 0-1
04/13 09:00 R2 Nanjo, R (CM, JPN, 2321) - Shukin, A (RUS, 2175) 0-1
04/13 15:30 R3 Swati, M (WFM, IND, 2046) - Nanjo, R (CM, JPN, 2321) 0-1
04/14 14:00 R4 Nanjo, R (CM, JPN, 2321) - Peng, X (CHN, 2193) 1/2-1/2
04/15 14:00 R5 Xu X (CHN, 2101) - Nanjo, R (CM, JPN, 2321) 1-0
04/16 14:00 R6 Nanjo, R (CM, JPN, 2321) - Lam D (HKG, 2111) 1-0
04/17 14:00 R7 Griffiths P (ENG, 2196) - Nanjo, R (CM, JPN, 2321) 0-1
04/18 14:00 R8 Nanjo, R (CM, JPN, 2321) - Sauravh, K (IND, 2196)
04/19 09:00 R9

2014/04/17

Country Roads BCCO 6th round - Fighting with Double Rook Ending -


トンロー駅近くで大量のマンゴーが積まれているお店は、バンコクでも有名なフルーツ屋さんだそうです。マンゴーは屋台で剥かれているものを何回か食べましたが、自分で買って冷やし、食べてみても良さそうですね。ただし、このお店は若干高めです!

さて、バンコクでの大会もいよいよ後半戦に突入です。珍しく、毎ラウンドで違う国のプレーヤーと当たる私は、この日フィリピンの2200台との対戦が組まれました。フィリピンのプレーヤーが、レイティング以上の実力を持っていることは、すでに直前のラピッド大会で確認済みです。正直嫌な相手でしたが、自分が上に行くためには、黒でも勝たなければいけません。

Diaz, C (PHI, 2246) - Kojima, S (FM, JPN, 2361)
Bangkok Chess Club Open 2014 (6)

1. d4 d5 2. Nf3 Nf6 3. c3!?



London System を研究してきたため、この始めてみる手には驚きました。おそらく、この後にBc1-Bf4 を指すことはわかっていましたが、この手順から入られると得意のQd8-Qb6 のラインが指せません。それでも、なんとか満足な形を考えます。

3... e6 4. Bf4 c5 5. e3 Nc6 6. Nbd2 Bd6


Reversed Slav 4.e3 のような形になりましたが、黒としてはそんなに不満はないでしょう。あとはどのように白マスビショップを展開するかがポイントです。

7. Bg3 O-O 8. Bd3 Re8 9. Ne5



こうしてe5 のマスをがっちり抑えられる形は、指されてみれば嫌なものですが、丁寧に対応するしかありません。f2-f4 を突くことで、弱くなるであろうe4 のマスを1つの目標にします。

9... Qc7 10. f4 b6 11. O-O Bb7 12. Bh4 Be7 13. Qf3 a5!?


Bb7-Ba6 はStonewall Dutch でしばしば見られるアイディアで、最も攻撃に使いやすいd3 のビショップを消してしまうことを狙っています。これに対してクイーンを退くのは少し予想外でした。

14. Qe2 Ne4!=



白の黒マスビショップは通常のStonewall に比べてアクティブなポジションにいますが、これをテンポ良く交換し、e4 のマスさえ押さえてしまえば、黒に大きな問題はないでしょう。

15. Bxe7 Nxe7 16. Bb5 Red8 17. a4 Nxd2 18. Qxd2 Ba6 19. Bxa6 Rxa6 20. Rf3!?


3ピースを捌いても、なおこのようにルークを使うのかと、私にとっては驚きのプランです。e5 のナイトはいつでも追い返せるうえ、e4 には絶好のアウトポストがあるため、少し黒が指しやすいのではないかと思います。

20... f6 21. Nd3 Nf5!?



ここは指した後で、少し焦りすぎだったかと反省しました。a6 のルークをひとまず退いておく、21... Ra7=/+ は堅実な1手です。

22. Qe2! c4 23. Nf2 Nd6 24. e4 f5


e3-e4 からe3 の弱点を消されてしまいますが、まだアウトポストへのナイトの跳びこみやすさで、黒にチャンスがあると判断します!

25. exf5 exf5 26. Re3 Ne4 27. Nxe4 fxe4 28. Rf1 b5!?



これはかねてから考えていたアイディアで、6段目でルークの利きを通すとともに、将来的にb2 を狙えるようにします。

29. axb5 Rb6 30. Rh3 Qf7!


ひとまず、h5 のマスを抑えてQe2-Qh5 を止めておきます。

31. Qg4 Rdb8 32. Rh5 Rxb5 33. Rf5 Qg6 34. Rg5 Qf7 35. Rf5 Qg6 36. Rg5 Qf6 37. Rf5 Qd6 38. Rg5 Qf6 39. Rf5 Qd6 40. Rg5 Qe7 41. Re5 Qf7 42. Rf5 Qb7!?



この辺りは時間を増やすため、長い応酬を繰り返しました。実を言えば、42手目の白の手で3回同一局面が成立しているので、勝負にいきたかった私としては、相手が気付かなくてくれてラッキーでした。

43. Re5 Rxb2 44. h3!?


44. Qe6+ Qf7 45. f5 (45. Qxd5 Qxd5 46. Rxd5 a4 47. Ra5 Ra2-+ は7段目を完全にルークでコントロールして、黒の勝ちです。) 45... R2b5=/+ このように、d5 を狙いに行くプランも、うまくはいきません。

44... a4 45. Kh2 Rb6!?



ここは素直に、45... a3! 46. f5 Qd7 47. Qg3 Kh8-+ でゲームオーバーでした。f4-f5 からの攻めがどれほど脅威になるか分からず、堅実な手を選択します。

46. f5 Rf6 47. Ra1 Ra8 48. Re6 Qb8+!? 49. Kh1 Rf7 50. f6 Qc8!


これは我ながらうまい手だと思いました。クイーン交換は黒の望む展開ですので、e6 のルークを挟んでクイーンを向い合せ、ルークの動きを制限します。

51. fxg7 Rxg7 52. Qf5 Ra6! 53. Re5 Qxf5 54. Rxf5



こうして黒はクイーン交換に成功し、勝てそうなダブルルークエンディングに突入します。しかし、ここからも少し慎重になりすぎました。

54... Ra5?!


54... a3! 55. Rxd5 Rb7 56. Rg5+ Kh8 57. Rf5 a2 58. Rff1 Rb2-+ これは南條くんが指摘したラインで、d5 のポーンを捨ててしまっても、パスポーンを後ろと横からサポートしている黒は、簡単に勝つことができるでしょう。

55. Rb1 h6 56. Rf6 Ra8 57. Rxh6 a3! 58. Rf6 Rg3! 59. Kh2 a2 60. Rbf1 Rxc3 61. Rg6+ Kh7 62. Rff6 Ra7!



相手は私の思いつかないアイディアでルークを利用し、タフなディフェンスを見せます。ダブルルークはメイトスレットやパペチュアルチェックの筋を作りやすく、ディフェンス側としてはアイディアが豊富にあることを、この試合で確認することができました。しかし、相手の手に感心するばかりでなく、自分でもチャンスの作れる手を探し続けます!

63. Rh6+ Kg8 64. Rfg6+ Kf8 65. Rf6+ Ke8 66. Re6+ Kd8 67. Rd6+ Ke8 68. Rde6+ Kf8 69. Ref6+ Rf7!


同じ手の繰り返しで時間を増やしつつ、fファイルでルークをぶつけるアイディアで間違いがないことを確認します。ここからは黒のルークも7段目に入って、白キングにプレッシャーをかけます。

70. Ra6 Rc2! 71. Rhg6 Rff2


ここは71... Rg7!-+ というシンプルかつ強力なアイディアを見通していました。ルークを1枚交換できれば、黒が勝ちのルークエンディングであることは明らかです。

72. Ra7 c3 73. Rc6 Rxg2+ 74. Kh1 Rh2+ 75. Kg1 Rcg2+ 76. Kf1 Rf2+ 77. Kg1 Rhg2+ 78. Kh1 Kg8?



ここは残り数十秒まで考えた決め手のつもりでしたが、もっと簡単な勝ちがありました。それは7段目のパスポーンをプロモーション&サクリファイスすることです! 78... a1=Q+!! 79. Rxa1 Rh2+ 80. Kg1 Rfg2+ 81. Kf1 e3!


Analysis Diagram

一度ルークを7段目から遠ざければ、黒キングへのメイトスレットは消滅します。その隙に別のパスポーンを押し進めれば、黒の勝ちは間違いありませんでした。 82. Ra8+ Ke7 83. Ra7+ Kd8 84. Rd6+ Kc8 85. Rc6+ Kb8 86. Re7 Ra2 87. Kg1 Rhb2 88. Re8+ Kb7 89. Rf6 Rb1+ 90. Rf1 Rxf1+ 91. Kxf1 c2-+

79. Rxc3?



ところが、相手はチャンスを逃し、負けを決定づける悪手を指してしまいました。正しいディフェンスは、79. Rc8+! Rf8 80. Rcc7! こうしてルークを8段目に下げさせておき、7段目を2つのルークでコントロールすることでした。 80...a1=Q+ 81. Rxa1 Rd2 82. Rg1+ Kh8 83. Rxc3 Rxd4 84. Rcg3-/+ このポジションはまだ黒にチャンスがありますが、やはりダブルルークエンディングは難しいものです。

79... Rg7!


これでキングの安全性を再び確保し、最終的な勝ちの形まで一直線です!

80. Ra8+ Kh7 81. Rca3 Rf1+ 82. Kh2 Rf2+ 83. Kh1 Rb7! 84. Kg1 Rc2! 0-1



aポーンは取られても、1手早く7段目と8段目を抑えてチェックメイトになるため、黒の勝利です。こうしたスレットが消えたり現れたりするところが、ダブルルークエンディングの醍醐味であり、難しいところなのでしょう。こうして会場で最後まで残った5時間半のゲームを制し、再び3つ勝ち越しグループへと舞い戻ってきました!


今日は南條くんも無事に勝利し、お祝いとして父と3人でシーフードレストランへ。シーフードのタイ料理として日本人に絶大な人気を誇る、カニのイエローカレー炒め、プッパッポンカリーを頼んでみましたが、若干違うものが来たような(笑)

Bangkok Chess Club Open 2014 Schedule and Results

04/12 15:30 R1 Holming, P (SWE, 2002) - Kojima, S (FM, JPN, 2361) 0-1
04/13 09:00 R2 Kojima, S (FM, JPN, 2361) - Peng, X (CHN, 2193) 1-0
04/13 15:30 R3 Shukin, A (RUS, 2174) - Kojima, S (FM, JPN, 2361) 0-1
04/14 14:00 R4 Kojima, S (FM, JPN, 2361) - Atalik, S (GM, TUR, 2562) 0-1
04/15 14:00 R5 Kojima, S (FM, JPN, 2361) - Kulkarni, B (WGM, IND, 2246) 1/2-1/2
04/16 14:00 R6 Diaz, C (PHI, 2246) - Kojima, S (FM, JPN, 2361) 0-1
04/17 14:00 R7 Sardana R (AUS, 2320) - Kojima, S (FM, JPN, 2361)
04/18 14:00 R8
04/19 09:00 R9

04/12 15:30 R1 Vinay, K (IND, 1980) - Nanjo, R (CM, JPN, 2321) 0-1
04/13 09:00 R2 Nanjo, R (CM, JPN, 2321) - Shukin, A (RUS, 2175) 0-1
04/13 15:30 R3 Swati, M (WFM, IND, 2046) - Nanjo, R (CM, JPN, 2321) 0-1
04/14 14:00 R4 Nanjo, R (CM, JPN, 2321) - Peng, X (CHN, 2193) 1/2-1/2
04/15 14:00 R5 Xu X (CHN, 2101) - Nanjo, R (CM, JPN, 2321) 1-0
04/16 14:00 R6 Nanjo, R (CM, JPN, 2321) - Lam D (HKG, 2111) 1-0
04/17 14:00 R7 Griffiths P (ENG, 2196) - Nanjo, R (CM, JPN, 2321)
04/18 14:00 R8
04/19 09:00 R9

2014/04/16

Country Roads BCCO 5th round - A Dynamic Seesaw Game -


昨晩は食事前のブログ更新でしたので、続きの夕食レポートからです。宿泊しているトンローから隣のエカマイまで南條くんと歩き、縁日のようなものを発見。この日の夕食はここに決めました。


食事の屋台だけでなく、おもちゃの販売やちょっとしたアトラクションもあります。こちらはヤギと触れ合えるコーナー。チェコでも見かけました。


ペット用のウサギも販売されています。


こちらは私の好物、ソムタムの屋台です。各種調味料と野菜、そして生のパパイヤを和えたサラダは辛いですが、とても美味しい!


タイのお好み焼きは、焼くというより揚げているかのよう。具は定番のたっぷりもやしとカキでした。


一夜明けた今日は、南條くんとリフレッシュのため、試合前にアソークのTerminal 21 というショッピングモールへ足を運びます。今日までの3日間はソンクラーン開催期間ということで、グランドフロアではタイ伝統の踊りを見ることができました。


そして昼食はいつも通り、ルンピニ公園の配給をゲット。今日は私も初体験となるカレーをかけた素麺、カノムジーンをいただいてみました。前日同様辛いので、デザートのかき氷も忘れていません。


そして試合へ。対戦相手のインド女子、Kulkarni は、昨年、韓国で開催されたAIMAG の女子個人戦銅メダリスト。その際に敗れたチームメイト、長谷川さんの敵を討つべく、気合いを入れて勝ちを目指します。

Kojima, S (FM, JPN, 2361) - Kulkarni, B (WGM, IND, 2246)
Bangkok Chess Club Open 2014 (5)

1. Nf3 Nf6 2. c4 g6 3. g3 Bg7 4. Bg2 O-O 5. d4 d6 6. O-O c6 7. Nc3 Qa5 8. e4 e5 9. h3 Nbd7 10. Re1 exd4 11. Nxd4 Ne5 12. Bf1 Re8 13. Be3!



昨年の百傑戦で尚広くんと指したラインです。その際は13. Nb3!? と指しましたが、わざわざナイトを退いてまで、クイーンをa5 から追い払う理由はありません。

13... a6!? 14. f4 Ned7 15. Bf2 Qc7 16. Bg2 Rb8 17. Qc2?!


次の黒の1手を過小評価しており、いつも通りのマスにクイーンを置いてしまいました。17. Qd2! c5!? 18. Nc2 (このマスにナイトを退けるのが本譜との違いです。) 18... b5 19. cxb5 axb5 20. a4! bxa4 21. Ne3+/=

17... c5!



こうしてセンターのナイトを追い払ってからb7-b5 を突くアイディアは、Gallagher Variation でお馴染みのはずですが、すっかりゲーム中に忘れていました。黒はd5 のマスとd6 のポーンを弱めますが、クイーンサイドからのカウンタープレーは、それを十分に補う力を持っています。

18. Nd5!? Qd8


18... Nxd5 19. cxd5 Qd8 20. Nf3 b5 21. Rad1 とBenoni ポーンストラクチャーにするのも1つの選択肢です。その場合、形勢はアンクリアーでしょう。

19. Nf3 b5 20. Nxf6+ Qxf6 21. e5!?



ここで勝負を仕掛けます。しかし、私にとって予想外だったのは、21. cxb5 Qxb2 22. Qxb2 Bxb2 23. Rad1 axb5 24. Rxd6+/= が白良しであるということ。黒のcファイルのパスポーンを警戒していましたが、c1 のマスは抑えていますし、黒はまだ展開できていないピースがあります。こうしたパスポーンの評価が苦手であることは、自分の弱点の1つだと自覚しています。

21... dxe5 22. fxe5?!


22. cxb5! Rxb5 23. Rad1 ならば、白は十分にポーンの代償があるでしょう。e8 のルークが浮いているため、黒はe5 のポーンを逃がすことができません。

22... Qf5?!



お互いの読みに、ここはミスがあったようです。22... Nxe5 23. Nxe5 Rxe5 24. Rxe5 Qxe5 25. Re1 Bf5 26. Rxe5 Bxc2 27. Rxc5 bxc4 28. Rxc4 Bb1! (28... Bd3?! 29. Rc7 Bxb2 30. Bd5= これでf7 を取り返し、ドローで満足するしかないというのが私のアイディアでした。) 29. Rc6 Bxa2 30. Rxa6 Be6=/+ a2 のポーンを取られるのは完全に読み落としです。それでも、お互いにa,bポーンを取り合えば、キングサイドでポーンが1つ足りずとも、白はドローにできると思います。

23. Qxf5 gxf5 24. cxb5 Rxb5 25. b3! Rb4


難しいのは、25... Nxe5 26. Nxe5 Rxe5 27. Bf1 Rb6 28. Rad1! というポジションですが、白は1ポーンを捨てていてもピースのアクティビティーと、c5 の弱点を狙うことで、十分に指しやすそうです。

26. Rac1?!



26. Nd2! Rxe5 27. Nc4 Re6 28. Rxe6 fxe6 29. Re1+/- 一時的にe5 を取らせることを許し、もっと強気にプレーすべきでした。

26... Re4! 27. Nh4 Rxe1+ 28. Rxe1 Nxe5 29. Bxc5+/=


ひとまずポジションは落ち着き、ポーンストラクチャーの良さでやや白良しになりました。あとはf5 をどのように攻め、有利なエンドゲームを戦うかを考えます。

29... Bf6 30. Bd6! Bd7 31. Bd5 Kg7 32. Kg2 Bxh4 33. Rxe5?!



ここは指した直後にしまったと思いました。帰りの電車内で考えてみましたが、33. Bxe5+ Bf6 34. Bxf6+ Kxf6 35. Rxe8 Bxe8 36. b4+/- とシンプルな同色ビショップエンディングにしてしまうことが、白のベストチャンスでしょう。なぜこれに踏み込めなかったのか、今でも悔やまれます。

33... Bd8 34. Kf3 Kg6 35. a4 h5 36. h4 Bb6 37. Kf4 Be6!?


ルーク交換を避けることは、黒として正しいディフェンスだと思います。白はもっと早く、ルークを消しておくべきだったでしょう。

38. b4 Bd4 39. Re2 Kf6!= 40. b5?



時間の増える40手目、自分はまだ白が優勢だと考えていました。そして勝負にいった手が悪手です。時間が増えて少し考える余裕ができ、自分の思い違いに気が付きました! 代わりに40. Bc5!? Bxc5 41. bxc5 Rc8 42. Bb7 Rxc5 43. Bxa6= ならばイコールでしょう。

40... axb5 41. axb5 Rd8! 42. Bxe6 fxe6!


40手目前、なぜか黒マスビショップを取られる手ばかりを考えていました。黒はポーンストラクチャーを回復させ、白のパスポーンを後ろから攻撃しにいきます。

43. Bc7 Rd5 44. b6 Rb5?!



しかし、この緩手で救われました。44... e5+ 45. Kf3 Rb5 46. Rc2 Ke6!-/+ ならば、白キングは本譜のようなカウンターを作ることができず、完全に黒勝ちだったでしょう。

45. Bd8+! Kf7 46. Kg5


こうして白キングは黒陣に侵入し、ポーンを取り返すことができます。これでドローになると安堵したのがまたもやミスで、まだまだ試合はとんでもない展開が続きます。

46... Bxb6 47. Bxb6 Rxb6 48. Kxh5?!



考えてみれば、白がすぐにh5 を取らなければいけない理由は、何一つとしてありません! 48. Rc2! Ke7 49. Rc7+ Kd6 50. Rc3 Rb4 51. Kxh5 Rg4 ならば本譜と似た展開ですが、すでにルークの位置も改善していますし、なにより黒キングを遠ざけています。

48... Rb4!


この手を指され、ようやく自分がまだ危機を脱していないことを悟りました。白はポーンを取り返したものの、g4 のマスを抑えられ、キングが非常にパッシブかつ、メイトにされる危険もあるポジションです。

49. Kh6 Rg4 50. Re3 Kf6 51. h5 Rg8!?



51... Rc4! 52. Re1 Rc8 53. Kh7 e5 54. Ra1 Kg5 55. Ra5 e4-+ 本譜と似たアイディアですが、これでも完全に黒勝ちでした。

52. Kh7 Rg7+?!


52... Re8! ならば、下記のディフェンスはあり得ませんでした。

53. Kh6 Re7 54. Rf3?



この手しかないと思ったディフェンスですが、これもダメ... 正しくは54. g4! fxg4 55. Rf3+! (なんと、このルークを取るとステールメイトです!) 55... Ke5 56. Rf8 Ra7 57. Kg5 Rg7+ 58. Kh4 g3 59. h6 Rg4+ 60. Kxg4! g2 61. h7 g1=Q+ 62. Kh5 Qh1+ 63. Kg6 Qg2+ 64. Kh6= 白は先にクイーンを作らせますが、h8 のマスを抑えている以上、黒に勝つ方法はありません。

54... Re8 55. Kh7 Kg5!


この手が見えておらず、いよいよ負けかと思いました。それでお勝負を諦めず、何か指すしかありません。

56. Re3 Kxh5?



これは私の目の前に一筋の光が差し込みました。56... e5! 57. Kg7 e4 58. Kf7 Rh8-+ ならばeポーンへの反撃もなく、ゆっくりとh5 を取って黒勝勢です。それにしても、8手前に白が指した悪手と全く同じ悪手を、今度は黒が指すとはなんとも皮肉なものです!

57. Kg7! Kg4


57... Kg5 58. Kf7 Ra8 59. Re5!! (これは検討でアイディアを出してくれた友人のIM Lodhi も気づかなかった手です。白はルークを近づけ、キングでポーンを取れるようにします。) 59... Ra6 60. Ke7!! (60. Rxe6 Ra7+ 61. Re7 Ra3-+ これがLodhi の指摘したアイディアで、一度チェックを挟めば、黒はg3 のポーンをうまくルークで掠め取ることができます。) 60... Rb6 61. Kf7 Rc6 62. Ke7=


Analysis Diagram

なんと、こうしたキングで待つアイディアを使えば、黒はポジションを進展させることができず、ドローになります。このルークエンディングのアイディアは、どこかのレクチャーで取り上げたいところです。

58. Kf6!



残り時間は7分ほど。この手は自信を持って指すことができました。58. Kf7? Rh8! 59. Kf6 Rh3 60. Kxe6 f4-+ は黒の勝ちです。白はRh8-Rh3 の反撃を許すことなく、素早くe6 を取った後にf5 も取れる形を作らなくてはいけません。

58... Rf8+ 59. Kg7!


ここもポイントです。59. Ke7? Rh8! は再び負けの形です。

59... Re8 60. Kf6 Rf8+ 61. Kg7 Ra8 62. Kf6 Rf8+ 1/2-1/2



ここで私が次に63. Kg7 で3回同一局面が成立することを指摘し、ドローになりました。途中、勝ちたいポジションもありましたが、最後は負けなくて本当に良かったと思える形。ルークエンディングがエンドゲームの中で最も難しいということが分かる1局で、お互い大変勉強になりました。

南條くんはこの日、隣のボードでわずか1時間半ほどで負け。中国のジュニアを相手に苦戦が続いています。明日こそお互いに勝って、上からポイントを取るチャンスを作りたいところですね。


ソンクラーンは今日が最終日。このシーロム通りの混雑も、今夜で見納めです。

Bangkok Chess Club Open 2014 Schedule and Results

04/12 15:30 R1 Holming, P (SWE, 2002) - Kojima, S (FM, JPN, 2361) 0-1
04/13 09:00 R2 Kojima, S (FM, JPN, 2361) - Peng, X (CHN, 2193) 1-0
04/13 15:30 R3 Shukin, A (RUS, 2174) - Kojima, S (FM, JPN, 2361) 0-1
04/14 14:00 R4 Kojima, S (FM, JPN, 2361) - Atalik, S (GM, TUR, 2562) 0-1
04/15 14:00 R5 Kojima, S (FM, JPN, 2361) - Kulkarni, B (WGM, IND, 2246) 1/2-1/2
04/16 14:00 R6 Diaz, C (PHI, 2246) - Kojima, S (FM, JPN, 2361)
04/17 14:00 R7
04/18 14:00 R8
04/19 09:00 R9

04/12 15:30 R1 Vinay, K (IND, 1980) - Nanjo, R (CM, JPN, 2321) 0-1
04/13 09:00 R2 Nanjo, R (CM, JPN, 2321) - Shukin, A (RUS, 2175) 0-1
04/13 15:30 R3 Swati, M (WFM, IND, 2046) - Nanjo, R (CM, JPN, 2321) 0-1
04/14 14:00 R4 Nanjo, R (CM, JPN, 2321) - Peng, X (CHN, 2193) 1/2-1/2
04/15 14:00 R5 Xu X (CHN, 2101) - Nanjo, R (CM, JPN, 2321) 1-0
04/16 14:00 R6 Nanjo, R (CM, JPN, 2321) - Lam D (HKG, 2111)
04/17 14:00 R7
04/18 14:00 R8
04/19 09:00 R9

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