2012/03/30

Chernin - Kojima Game Analysis


何名かから要望が届いたので、先日のChernin さんとのゲームを解説しようと思います。自分としてはポイントとなる局面でベストの手がさせたので、満足なゲームでした。

Chernin, A - Kojima, S
GM Chernin's Simul

1. d4 e6


最近はNizo-Inadian + QGD Ragozin の組みあわせにチャレンジしています。本譜のムーブオーダーにこだわる必要はないのですが、Trompowsky を外すのを一応の狙いとしています。もちろんFrencn にされても大丈夫なよう、用意もしています。

2. g3 Nf6 3. Bg2 d5 4. c4


Slav Defence からNimzo-Indian にレパートリーを変えた際、準備が必要になるのがCatalan 対策です。大学時代は私も白で指していましたが、黒で指すのも面白いと思います。Kramnik, Aronian, Gelfand らの研究により、Catalan もこの10年でだいぶ進化しました。

4...dxc4


百傑の最終ラウンド、羽生さんとの試合ではBb4+ - Bd6 を試して失敗に終わったので、(もちろん負けたのは定跡のせいではありませんが)違うラインを試してみることにします。日本ではQGD のように堅くセンターをキープしようとするプレーヤーが多いですが、私としてはどこかで、...dxc4 とポーンを取る変化のほうが、黒としては勝負にいきやすいと考えています。

5. Qa4+!?



白はすぐにポーンを取り返しにいきます。この変化はUlf Undersson いわく、黒にとって特に危険はありません。私のメインの準備は浜松で見せたように、5.Nf3 Bb4+ 6.Bd2 a5 でした。ちなみに5...a6!? も試してみたいと考えてます。

5...c6 6. Qxc4 b5!


早めに白マスビショップの道を閉ざしているCatalan では、黒はb7 にどこかでビショップを配置しにいきます。

7. Qc2


7.Bxc6+?! は直感的にあまり白が良くならないと判断しました。7...Nxc6 8.Qxc6+ Bd7 と進めば、黒は展開のアドバンテージを得たうえ、白の白マスの弱さを突くことができます。

7...Bb7 8. Nf3 Nbd7



このポジションはCatalan ではなく、Slav の一変化として研究していました。1. d4 d5 2. c4 c6 3. Nf3 Nf6 4. Qc2 (or 4.Qb3) 4...e6 5. g3 dxc4 6. Qxc4 b5 7. Qc2 Bb7 8. Bg2 Nbd7 という手順で同じポジションになります。

9. O-O c5!=


ビショップのダイアゴナルを早めに開きます。センターを捌いた後に白マスビショップを開いたり、c ファイルをオープンにするのは黒として望む展開です。

10. Bg5!?


f6 取りを見せることで、c5 のコントロールを弱め、c1 を将来的にルークのマスとして空けておきます。少し理解が難しい場合は、単純に黒マスビショップを他に展開する良いマスがないから、と考えてもOK です。

10...Rc8!


すぐにセンターを捌く手も考えましたが、ここはルークで裸のクイーンを狙いにいくほうが素直です。

11. Bxf6?!N



この手はすぐに意味が理解できませんでした。ルークをすでにc ファイルに回しているため、c5 のコントロールはサポートしてあるので、このタイミングでビショップとナイトを交換しにいくメリットが白にはありません。ビショップを諦めるのは、どこかで...h6 と突かれてからで良いと思います。

11...Nxf6 12. dxc5 Bxc5 13. Qb3 a6 14. Ne5 Bxg2 15. Kxg2 O-O


黒のダブルビショップを解消にいくのは自然な判断です。Ne5-Nd3 と組み直したナイトは強力だとCatalan では言われますが、それはc7 にポーンが残っており、d3 のナイトがc7-c5 を止めている場合の話です。この局面では黒マスビショップが白のナイトに働きで劣るということは、全くありません。

16. Nc3?!


この手は黒の優位を明らかにしてしまいます。16.a4 からクイーンサイドでアクションを起こすのが、白として正しい方針だと思います。

16...Bd4!



ビショップをキープすることよりも、ポーンストラクチャーを乱すほうが黒の優位がはっきりすると私は考えます!

17. Nf3 Bxc3 18. bxc3 Ne4!


早速、弱点であるc3 のポーンを狙いにいきます。f2 も狙っている点が18...Nd5 との違いです。

19. Rfc1?!


どこかでa4 を突くためにf ファイルのルークを回したのだと思いますが、代わりにキングの周辺が弱くなります。

19...Qb6! 20. e3 Qb7!-/+



この手で勝ちを引き寄せたことを確信しました。e3 にポーンを進めさせることでナイトを浮かせ、それを遠くからクイーンで狙います。ポーンの動きによって弱くなったマス、あるいは駒を狙うのは、基本でありつつ私の得意なプレーです。

21. Kg1


何らかの手でポーンを諦めるのは、仕方のない判断です。21. a4 Rfd8 22. axb5 Ng5-+, 21. c4 Nd2 22. Qd1 Nxc4 -/+

21...Rfd8!


試合後に、なぜ21...Nxg3 ですぐにポーン取らなかったのか尋ねられましたが、22...Nc5 がスレットになり、オープンファイルをルークで試合はするこちらの手が私のは魅力的に見えました。また21...Nxg3 22.hxg3 Qxf3 23.a4! の後、確実に黒勝ちかは試合中読めませんでした。

22. Qb2 Nxg3 23. hxg3 Qxf3 0-1



最後はRd5-Rh5 がスレットになっており、それを防ぐためにはc3 のポーンを諦めるしかありません。それにより絶望的なルークエンディングになるため、Chernin さんはここでリザインを決意しました。

2012/03/29

Full Entries on Simul

今日はさらりと。来月22日のNigel Short の同時対局ですが、昨日定員の30名に達しました。参加を迷っていた方には申し訳ありませんが、これで申し込みを締め切りとさせていただきます。エントリーされている皆さんには、後ほど確認のご連絡を致します。

2000以上が5名、1800以上が13名という豪華なメンバーですので、皆さん、ポイントを取れるよう頑張りましょう!色々とサプライズも用意するつもりです。

GM Chernin vs All Japan


Chernin さんの最後のイベントである、日本チャンピオンクラス+ゲストとの同時対局が、東京の日仏学院で開催されました。結果は私と南條君が勝ち、井上さん、龍二さん、竹本さんがドロー、残りは全員負けです。今日の15試合に日曜日の朝霞の結果を加えると、Chernin さんの日本での同時対局の記録は、32勝2敗6ドローとなります。私や南條君の国内公式戦の勝率が85%ぐらいですので、それを上回る恐ろしい数字です!そんなChernin さんに土を付けた貴重なゲームを公開しておきましょう。

Chernin - Nanjo, R
GM Chernin's Simul

1. d4 e6 2. g3 f5 3. Bg2 Nf6 4. Nd2 Nc6 5. c3 d6 6. e4 e5 7. d5 Ne7 8. c4 c6 9. Ne2 fxe4 10. Nxe4 Nxe4 11. Bxe4 cxd5 12. cxd5 Bh3 13. Nc3 Qd7 14. Bd3 a6 15. Bg5 g6 16. Bf6 Rg8 17. f4 exf4 18. gxf4 Bg7 19. Bxg7 Rxg7 20. Qd2 Qg4 21. Ne4 Nxd5 22. Be2 Qh4+ 23. Ng3 Be6 24. f5 gxf5 25. Bh5+ Kd7 26. O-O-O Qg5 27. Bf3 Nb4 28. Qxg5 Rc8+ 29. Kb1 Bxa2+ 30. Ka1 Rxg5 31. Bxb7 Rc5 0-1


Chernin, A - Kojima, S
GM Chernin's Simul

1. d4 e6 2. g3 Nf6 3. Bg2 d5 4. c4 dxc4 5. Qa4+ c6 6. Qxc4 b5 7. Qc2 Bb7 8. Nf3 Nbd7 9. O-O c5 10. Bg5 Rc8 11. Bxf6 Nxf6 12. dxc5 Bxc5 13. Qb3 a6 14. Ne5 Bxg2 15. Kxg2 O-O 16. Nc3 Bd4 17. Nf3 Bxc3 18. bxc3 Ne4 19. Rfc1 Qb6 20. e3 Qb7 21. Kg1 Rfd8 22. Qb2 Nxg3 23. hxg3 Qxf3 0-1



日本のトッププレーヤーとしては、負けてばかりで格好がつきませんので、なんとか一矢(ニ矢?)報いさせてもらいました。私たち以外の皆さんにも、次回は勝ちを目標に頑張っていただきたいと思います。来月はShort ですからね!



それではChernin さん、レクチャーに同時対局と、色々お世話になりました。大変勉強になり、感謝していています。また私は、ハンガリー滞在中に機会を見て、お会いしようと思います。

2012/03/27

GM Chernin's Lecture at 開成学園

昨日は西日暮里の開成学園で、Chernin さんのレクチャーが開催されました。私はレクチャーのやり方の勉強と、写真撮影のために会場に足を運びましたが、開成の松野先生を始め、参加した皆さんに想像以上の好待遇を受け、大変素晴らしい時間を過ごさせていただきました。


今回のレクチャーは、開成、麻布、暁星、桜修館を中心に中高生が対象でした。さらに小学生や開成の先生らも加わり、レクチャーの参加者は50名近くになります。スタートは1時半過ぎで、まずはピノーさんによる初心者用のルール解説からです。


おそらくチェスのルールをすでにマスターしている麻布生などには、少し退屈な時間だったかもしれませんが、私は大変感銘を受けました。自分でレクチャーをしたことがなければ気づけないと思いますが、分かりやすく、そして参加者の興味を引き付けるような工夫が、ふんだんに盛り込まれていました。これだけでも私は足を運んだ甲斐があったと感じます。


そして2時半頃には、Chernin さんが羽生さんと共に登場。羽生さんは当初、このイベントに参加する予定ではなかったそうですが、急に予定が空いたためにChernin さんの案内役を仰せつかったそうです。お二人は昨年のフランスでのイベントでも面識があり、その際にはチェスの手ほどきを受けています。


Chernin さんのレクチャーは3時前から始まり、50分ほどでした。タクティクスから始まり、ポジショナルとタクティカルなプレーの融合まで、なかなか難しいレベルの内容であったと思います。私と羽生さんもかなり真剣に考えました(笑)それでもChernin さんが参加者に最善手を尋ねると、苦戦しながらも正解の声がぽつぽつと上がっていました。


レクチャー後は子供たちの連合軍 vs Chernin さんのスペシャルゲームが行われました。連合軍をまとめ上げたのは東大の松浦先生で、うまい舵取りで子供たちを導いていました。途中、私と羽生さんから一手ずつアドバイスをする手助けがありましたが、結果はもちろんCherinin さんの勝利。参加した子供たちにとっては良い経験になったっと思います。

Cherinin さんのイベントは、明日の日本チャンピオンクラスとの15面指しが最後になります。私も勉強と交流のため、がっつり参加しますので、他の参加者や見学者の皆さんは、よろしくお願い致します。それではまた明日、日仏学院で!

2012/03/26

静岡県選手権2012 Tournament Report


昨日、一昨日の週末は各地で全日本の地方予選が開催され、私は予定通り、浜松の静岡県選手権に参加してきました。レイティング2000オーバーが私しかいなかったため、結果だけを見れば順当な全勝優勝でしたが、中には難しい試合もありました。対戦相手と棋譜は以下の通りです。

Kojima, S - Akiyama, H
Shizuoka Championship (1)

1. Nf3 d5 2. d4 Nf6 3. c4 c6 4. Nc3 g6 5. cxd5 cxd5 6. Bf4 Bg7 7. e3 O-O 8. h3 Nc6 9. Bd3 a6 10. O-O b5 11. Qe2 Bb7 12. Rfc1 Nb4 13. Bxb5 Qa5 14. Ba4 Rfc8 15. Nd2 Ne4 16. Bd7 Nxc3 17. bxc3 Nxa2 18. Rcb1 Rxc3 19. Rxb7 Rc2 20. Nb3 Qc3 21. Qe1 Qb2 22. Nc5 Qxa1 23. Qxa1 Rc1+ 24. Qxc1 Nxc1 25. Kf1 a5 26. Rb2 a4 27. Bxa4 1-0

Kojima, S - Kinoshita, A
Shizuoka Championship (2)

1. Nf3 d5 2. d4 Nf6 3. c4 e6 4. Nc3 Be7 5. Bg5 O-O 6. e3 h6 7. Bh4 b6 8. Rb1 Bb7 9. Bxf6 Bxf6 10. cxd5 exd5 11. b4 Re8 12. Bd3 Nd7 13. O-O c5 14. bxc5 Nxc5 15. Bb5 Nd7 16. Qb3 a6 17. Be2 Rc8 18. Nxd5 Bxd5 19. Qxd5 Ne5 20. Qxd8 Nxf3+ 21. Bxf3 Bxd8 22. Rfc1 Be7 23. Bc6 Red8 24. Rxb6 a5 25. Rcb1 Rd6 26. d5 Rf6 27. g3 Bc5 28. R6b5 Bb4 29. e4 Rf3 30. Rb3 Rxb3 31. axb3 Rc7 32. f4 f6 33. Rb8+ Kf7 34. Kf2 Ke7 35. e5 fxe5 36. fxe5 Bc3 37. d6+ 1-0

Masui, T - Kojima, S
Shizuoka Championship (3)

1. g3 d5 2. Bg2 Nf6 3. c4 e6 4. d4 dxc4 5. Nf3 Bb4+ 6. Bd2 a5 7. O-O O-O 8. a3 Bxd2 9. Qxd2 Nc6 10. Nc3 a4 11. Rad1 Na5 12. e4 c6 13. Qe2 b5 14. Ne5 Bb7 15. g4 Nb3 16. Qe3 Qc7 17. g5 Ne8 18. f4 Rd8 19. Ng4 Qb6 20. d5 Qxe3+ 21. Nxe3 Nd6 22. e5 exd5 23. exd6 Rxd6 24. Nf5 Rdd8 25. Ne2 Rfe8 26. Kf2 Nc5 27. Nfd4 Nd3+ 28. Kg3 c5 0-1

Suzuki, M - Kojima, S
Shizuoka Championship (4)

1. e4 c5 2. Nf3 Nc6 3. d4 cxd4 4. Nxd4 Qb6 5. Nb3 Nf6 6. Nc3 e6 7. Be3 Qc7 8. Qd2 Bb4 9. Bd3 d5 10. exd5 Nxd5 11. a3 Bxc3 12. bxc3 Nxe3 13. Qxe3 O-O 14. O-O b6 15. c4 Bb7 16. c5 Ne5 17. cxb6 axb6 18. Rfc1 Ra4 19. Nd2 Rd8 20. Rab1 Rad4 21. Nf1 g6 22. Rb4 Qc5 23. f3 Bc6 24. Rcb1 Nxd3 25. Rxd4 Rxd4 26. cxd3 e5 27. Rc1 Qd5 28. Kf2 Rxd3 29. Qxb6 Rd2+ 30. Kg3 Rxg2+ 0-1



私に敗れた鈴木さんと倍井さんのお二人が3Pで、二位と三位でした。全日本の権利は倍井さんが獲得するか、さらに繰り下がることになりそうです。

その他の地方では、福岡&熊本では九州大の山崎君、仙台では東北大の戸川君、札幌では函館みらい大の山田君が優勝したと聞いています。全員地元の大学生ですね。関東圏で学生が活発な活動を続けていることはよく聞く話ですが、それ以外の地方でも学生が頑張っているのは大変喜ばしいことです。またこの日、朝霞で行われたGM Chernin の同時対局では、早稲田の篠田君と慶應の中村君がドローを獲得しました。是非、全日本でも彼らの活躍を期待したいと思います。

2012/03/24

栄光キッズカレッジ講師交代

生徒からもらった手紙と写真です。

5月からのハンガリー修行に伴い、国内で現在持っている仕事に区切りを付けています。今週は松戸でのレクチャーに加え、栄光キッズカレッジ自由が丘校での、チェス教室講師の任期が終了しました。一昨年の冬に勝手が分からず、四苦八苦しながら始めたこの仕事ですが、振り返ってみればあっという間でした。最初はマンツーマンだったチェス教室も、徐々に生徒が増え、最終的には十人を超えました。子供たちと顔を合わせる中で、彼ら以上に私が勉強させてもらうことが多かったように思えます。彼らの中から将来、日本のチェス界を背負う人材が育っていくことを願っています。

私が日本を去っても、自由が丘のチェス教室は継続されます。後任の上原君、子供たちを任せますね。頑張って生徒の数もさらに増やしていってください。リンクも左側に残しておくので、興味ある方は是非チェックしてみてください。

栄光キッズカレッジチェス教室

2012/03/23

静岡県選手権2012 at 浜松

明後日の日曜日は、浜松で開催される静岡県選手権に参加してきます。すでに権利を獲得している私にとって、地方予選への参加は交流目的です。浜松チェスサークルには初めて訪れるので、とても楽しみにしています。

今回、3月の最終週末は地方予選が被っていますが、その中でも浜松を選んだのには理由があります。どこか地方予選に参加する、と1月末に記事を書いた直後、浜松チェスサークル代表の秋永さんから、参加のオファーをいただいたためです。秋永さんは慶應チェスクラブのOBでもあり、東京で数年前に一度お会いしています。そのご縁もあって今回は、浜松を選択させていただきました。

百傑後にはエントリーリストが多少変動するかな、とも思っていましたが、そういうこともなさそうですね。現在、エントリーは16名で、1700-1800 の方が多そうです。神戸同様、貴重な地方での戦いを満喫してこようと思います。

浜松チェスサークル

2012/03/22

百傑戦 Games and Analysis Vol.2

後半の試合は長くなりそうなので、一試合ずつ記事にします。

Game4

Misaka, S - Kojima, S
Hyakketsu (4)

1. Nf3 d5 2. c4 e6 3. g3 Nf6 4. Bg2 Be7 5. b3 O-O 6. Bb2 b6 7. O-O Bb7 8. e3 c5 9. Qe2 Nc6 10. Nc3 Rc8 11. Rfd1 d4!?



初めてSlav set up を外したところ、メインのCatalan ではなく、b3 と組んできました。この形はGrandmaster Chess Strategy のゲームでいくつか見た記憶があります。白にd4 を突かれるとわずかに白が指しやすいと判断した私は、早めに仕掛けることにしました。

12. exd4 cxd4 13. Ne4?!


この手は変だと試合中読んでいました。一直線の変化で黒が指しやすい局面になります。白は代わりに13. Nb5 と指すべきだったでしょう。

13... d3! 14. Qe1 Nb4! 15. Nxf6+ Bxf6 16. Bxf6 Qxf6 17. Qe5 Qxe5 18. Nxe5 Bxg2 19. Kxg2 f6 20. Nf3 Rfd8=/+



d3 に突き刺さった黒のポーンは、白のピースの動きを制限し、明らかに黒にチャンスを与えています。

21. Ne1 e5 22. Rac1 e4 23. Kf1 Rc5!?


ここは23... Kf7 として、ゆっくりキングの位置を改善して行く手もあったと思います。本譜では黒は大胆に、キングサイドにルークを振りにいきます。

24. a3 Nc6 25. b4 Rh5 26. h4 Nd4 27. Ng2 g5! 28. c5



白はどこかでカウンターを作らなければ黒に押しつぶされてしまいますが、c ファイルのパスポーンは強力な武器にはなりません。しっかりとブロックし、反撃を潰します。

28...gxh4 29. Nxh4 Nc2!


c ファイルを閉ざし、パスポーンを作らせません。

30. cxb6 axb6 31. Kg1 Ra8 32. Ng2?



これは悪い手だと分かっていながら、なぜか正しい応手を指せませんでした。

32...Rxa3?


32... Nd4! (狙いは33...Ne2+ のナイトフォークと、メイト) 33. Nf4 Nf3+ 34. Kg2 Rh2+ 35. Kf1 Nxd2+!-+
35手目が読めずに先にa3 を取っておいたのですが、よく考えれば決めてのタクティクスを見つけられなくとも、7段目にルークは突入させておくべきでした。がっくり。

33. Ne3 Ra2 34. Nxc2 dxc2 35. Re1 Rd5 36. Rxe4 Rxd2 37. Kg2 Rd1 38. Re1 Rxe1 39. Rxe1 Rb2 40. Re8+ Kf7 41. Rc8 Ke6



結局、このようなルークエンディングになりました。黒はa3 でポーンを取った分、1ポーンアップしていますが、白のルークはパスポーンを止めるベストの位置にいます。ここから黒に正確に勝つプランがあるか、現時点でもよく分かっていません。

42. Kf3 Kd5 43. Ke3 f5


黒はどこかでc ポーンを諦めなければいけないので、早めに白のb ポーンと交換し、新たにできたb ファイルのパスポーンで勝負すべきだ、と試合後に三阪さんに指摘されました。確かにそう考えると、f-h ポーンを前進させたのは、黒としては正確ではなかったと言えます。

44. Rc7 h5 45. b5 Ke5


f ポーンを伸ばしていったのは、45... f4+!? からパスポーンを作る筋があるかと思ったからですが、46. gxf4 Ke6 47. Ke4 で、あまりうまくいきません。

46. f4+ Kd5 47. Rc6 Rxb5 48. Rxc2 Rb3+ 49. Kf2 Kd4!?



f-h ポーンを捨てて、b ポーンを前進させる手も当然考えましたが、ルーク vs 2コネクテッドにされた時におそらく勝てないと判断しました。 49... b5 50. Re2 b4 51. Re5+ Kc4 52. Rxf5 Rc3 53. Rxh5 b3 54. Rh1 b2 55. Rb1 Kb3 56. g4 Rc1 57. Rxb2+ Kxb2 58. Kf3 Kc3 59. Ke4=

50. Rc6 b5 51. Rf6 Ke4 52. Re6+ Kd3 53. Re5 Rb2+ 54. Kf3 b4 55. Rxf5 Rh2


結局f ポーンを守りきることはできないので、このようにh ポーンだけを守ってb ポーンを進めようとしましたが、白にもパスポーンができているこの形は、明らかにドローです。

56. Rb5 Kc4 57. Rb8 b3 58. f5 Rh1 59. Kf4 Kc3 60. Rc8+ Kd3 61. Rb8 Kc2 62. Rc8+ Kb1 63. f6 b2 64. Kg5 Ka2??



優勢だったルークエンディングが途端に負けになる、すさまじいブランダーが飛び出しました。勝ちを求めて試行錯誤するのは当然ですが、このようなミスは絶対にしてはいけません。64... Rf1=

65. Ra8+ Kb3 66. Rb8+?


三阪さんにもミスが出ました。白は勝ちを逃しています。
66. f7 Rf1 67. f8=Q Rxf8 68. Rxf8 b1=Q 69. Rb8++-

66... Kc2 67. Rc8+ Kd3 68. f7 Rf1 69. Rb8 Kc2 70. Rc8+ Kd3 71. Rb8 Kc2 1/2-1/2


ここで勝って四連勝を決めていれば、トーナメントもまた違った様相になっていたでしょう。反省です。

2012/03/20

第九回小島チェススクール予告


早いもので、昨年末から始めた北千住でのレクチャーも、明日が最終回となります。テーマは第八回から引き続き、Strategical Point of View、戦略的視点です。前回は良い駒交換、悪い駒交換の例を見てきましたが、今回はそれを踏まえたうえで、プランの立て方、有利にゲームを進めるちょっとしたアイディアをご紹介しようと思います。北千住で私が行う最後のレクチャーとなるので、チェスのレクチャーに参加されたことがないという方も、是非この機会に足をお運びください。

Black to move

Black to move

【日時】 2012年3月21日(水) PM 18:15~20:30
【会場】 東京芸術センター9階会議室(最寄駅:北千住駅)
【形式】 レクチャー+質疑応答
【テーマ】 戦略的視点Ⅱ
【参加費】 1000円
【参加資格】 なし
【主催】 松戸チェスクラブ

2012/03/19

百傑戦 Games and Analysis Vol.1


昨日、一昨日の記事で百傑戦での私の棋譜は全て公開してありますが、それに詳しい解説を付けていこうと思います。今夜は前半3試合から。

Game1

Kojima, S - Osawa, T
Hyakketsu (1)

1. Nf3 d5 2. d4 c6 3. c4 e6 4. Qc2!



黒が早めにc6-d5-e6 のトライアングルを築く形は、Dutch にも Semi-Slav にも変化させることができ、黒としては柔軟な変化だと考えられます。昨年の秋には、森内さんとVachier-Lagrave 対策として共に研究しました。そこ中で黒マスビショップをポーンストラクチャーの外に出す可能性を残す、4.Qc2! が白として面白いことを発見しました。

4...f5?!


4.e3 f5!? ならばOK だと思いますが、白が5.Bf4 と指せる状況では、黒マスを弱めることは得策だと言えません。私であれば4...Nf6 と指してCatalan か、QGD の変化にトランスポーズさせます。

5. Bf4! Nf6 6. e3 Be7 7. h3 O-O 8. Nc3 Ne4 9. Bd3 Nd7 10. g4!



このアイディアはウクライナのGM Ivanchuk のゲームで学びました。白にとってはクイーンサイドキャスリングも、センターにキングを残す選択肢も悪くないので、キングサイドは攻撃のために開きます。

10...g5?!


リスキーなアイディアです。黒は自身のキング周辺を弱め、白の攻撃を呼び込んでしまいます。

11. Be5 fxg4 12. hxg4!


hファイルを開くことに成功した白は、ピースを捨てて黒のキングへ一直線に攻撃を仕掛けます。

12...Rxf3 13. Nxe4 dxe4 14. Bxe4 Nxe5 15. dxe5 Rf7 16. Bxh7+ Kf8 17. Bg6 +-



すでに白の勝勢は揺るぎないものになっています。マテリアルだけを見れば黒がリードしていますが、キングが危険なこととクイーンサイドのピースが使えていないことを合わせれば、黒にとっては苦しい状況です。

17...Bb4+


17... Qa5+ 18. Ke2 Qxe5 19. Bxf7 Kxf7 20. Rh7+ Kf8 21. Rah1+- でもゲームオーバーです。

18. Ke2 Rg7 19. Rh8+ Rg8 20. Rah1 Qe7 21. R1h7 Qc5 22. Rf7+ 1-0

Game2

Uchida, N - Kojima, S
Hyakketsu (2)

1. e4 e6 2. d4 d5 3. Nc3 Bb4 4. e5 c5 5. a3 Bxc3+ 6. bxc3 Ne7 7. Qg4 Qc7!?


French Defence Poisoned Pawn Variation! 実戦投入は実に9年ぶりとなります。

8. Qxg7 Rg8 9. Qxh7 cxd4 10. Ne2 Nbc6 11. f4 dxc3 12. Qd3 d4!?



通常、黒はc3 のポーンを捨てて戦いますが、私はd ポーンを捨てる流行ラインを研究してきました。Moskalenko のThe Wonderful Winawer にもサイドラインとして載っています。

13. Nxd4 Nxd4 14. Qxd4 Bd7! 15. Qf2 Qc6 16. Rg1 Nf5 17. g4!?


内田さんはこの一手と決めていたそうですが、クイーンでのチェックを許すのは、なかなか勇気のいる決断です。
17.Bd3-Rb1-Rb3-Rxc3 とポーンを取りにいくのが、白にとって安全なプランです。

17...Qe4+ 18. Qe2 Qa4 19. Be3?


長考の末、黒に流れを引き渡してしまう疑問手。黒のアタックを過小評価しています。

19...Nd4!



19...Nxe3 と比較すると、クイーンの位置を改善でき、f4,g1 を狙えるのでベターです。

20. Bxd4 Qxd4 21. Qf2 Qe4+ 22. Kd1 Ba4 23. Kc1 Rd8 24. Bd3 Rxd3!



このエクスチェンジサクリファイスは、読みよりも感覚で行いました。黒のパスポーンと白マスビショップは、完全に白のキングの行き場を奪い、ルークの働きを抑え込みます。

25. cxd3 Qxd3 26. g5 Rh8!


黒は当然、残ったルークを攻めに参加させます。

27. Re1 Rh3 28. Qe2 Re3! 0-1



綺麗なフィニッシュとなりました。バックランク とc2 の両方でメイトスレットがあるため、白はここで降参です。

Game3

Kojima, S - Gonda, G
Hyakketsu (3)

1. Nf3 d5 2. d4 Nf6 3. c4 c6 4. Nc3 dxc4 5. a4 Na6!?



Slav Defence のサイドライン、研究をしたことはありましたが、実戦で目にするのは初めてです。

6. e4 Bg4 7. Bxc4 e6 8. Be3 Bb4!?


a6 にナイトを出した以上、b4 のマスにはナイトを置くのが自然だと思いましたが、この手もあるようです。展開は早まりますが、a6 のナイトを将来的にどうするか、考える必要があります。

9. O-O O-O 10. Qd3 Bxf3 11. gxf3 Qa5 12. Kh1 Qh5



黒はアグレッシブに指しているように見えますが、白のキングはさほど危険ではなく、むしろ開いたgファイルは白の攻撃の起点となります。

13. Qe2 c5 14. Rg1 h6


15.Rg5 を嫌う手ですが、キングの前が弱まります。そこで私はセンターを無視しても、シンプルにgファイルにルークを重ねるプランが強力だと考えました。

15. Rg3 Rad8 16. Nb5!



ここはc5 を取るよりも、d4 を守っておきます。c3 のナイトをもはや、e4 を守る仕事をしなくても良いので、Nb5-Nd4 と組み変えて使います。

16...cxd4 17. Bxd4 Rxd4?


このエクスチェンジサクリファイスは全くの予想外でした。黒には十分な代償がありません。

18. Nxd4 Bd6 19. Rg2 Be5 20. Nb5 Qh3 21. f4!?


21...Nh5-Nf4 が厄介なので、ポーンを返してf4 のマスをビショップで埋めてしまいます。三段目を開いて最後のピースを活用させるところも、この手のポイントです。

21...Bxf4 22. Ra3! Qh5 23. Qxh5 Nxh5 24. Nxa7 Nc5 25. Be2 Nf6 26. f3 Rd8 27. b4 Ncd7 28. a5



クイーンを交換した後は、特に恐れるような黒からの狙いはありません。丁寧にクイーンサイドでパスポーンを作れば勝利です。

28...Ra8 29. Nb5 Nb8 30. Nd4 Be5 31. Nb3 Ne8 32. Bf1 Bd6 33. Ra4 Nc6 34. b5 Ne7 35. Rd2 Kf8 36. a6 bxa6 37. bxa6 Ra7 38. Bb5 Bf4 39. Rd8 1-0


この日は試合内容も良かったのですが、翌日はひどいものでした・・・後半の3ゲームの記事は、おそらく2日後になります。

百傑戦 Tournament Report Vol.2


Final Standing


1st 羽生善治 5.5P
2nd 南條遼介 5P
3rd-4th 小島慎也、権田源太郎 4.5P
5th-6th 外尾和弘、古谷昌洋 4P


今年の百傑戦は羽生さんの単独優勝で幕を閉じました。私は三阪さんにドローと、羽生さんに負けて3位止まりです。最終戦の羽生さんとの試合は、粘ったつもりでしたが振り返ってみれば完封負け。力の差を感じました。しかし、自分が5月から目指すレベルが認識できたこと、ゲームの中で色々と勉強させてもらったことで、また次へのステップとします。今日の3試合は棋譜だけアップし、細かい解説は明日以降にします。

Misaka, S - Kojima, S
Hyakketsu (4)

1. Nf3 d5 2. c4 e6 3. g3 Nf6 4. Bg2 Be7 5. b3 O-O 6. Bb2 b6 7. O-O Bb7 8. e3 c5 9. Qe2 Nc6 10. Nc3 Rc8 11. Rfd1 d4 12. exd4 cxd4 13. Ne4 d3 14. Qe1 Nb4 15. Nxf6+ Bxf6 16. Bxf6 Qxf6 17. Qe5 Qxe5 18. Nxe5 Bxg2 19. Kxg2 f6 20. Nf3 Rfd8 21. Ne1 e5 22. Rac1 e4 23. Kf1 Rc5 24. a3 Nc6 25. b4 Rh5 26. h4 Nd4 27. Ng2 g5 28. c5 gxh4 29. Nxh4 Nc2 30. cxb6 axb6 31. Kg1 Ra8 32. Ng2 Rxa3 33. Ne3 Ra2 34. Nxc2 dxc2 35. Re1 Rd5 36. Rxe4 Rxd2 37. Kg2 Rd1 38. Re1 Rxe1 39. Rxe1 Rb2 40. Re8+ Kf7 41. Rc8 Ke6 42. Kf3 Kd5 43. Ke3 f5 44. Rc7 h5 45. b5 Ke5 46. f4+ Kd5 47. Rc6 Rxb5 48. Rxc2 Rb3+ 49. Kf2 Kd4 50. Rc6 b5 51. Rf6 Ke4 52. Re6+ Kd3 53. Re5 Rb2+ 54. Kf3 b4 55. Rxf5 Rh2 56. Rb5 Kc4 57. Rb8 b3 58. f5 Rh1 59. Kf4 Kc3 60. Rc8+ Kd3 61. Rb8 Kc2 62. Rc8+ Kb1 63. f6 b2 64. Kg5 Ka2 65. Ra8+ Kb3 66. Rb8+ Kc2 67. Rc8+ Kd3 68. f7 Rf1 69. Rb8 Kc2 70. Rc8+ Kd3 71. Rb8 Kc2 1/2-1/2

Kojima, S - Hokao, K
Hyakketsu (5)

1. Nf3 Nf6 2. c4 e6 3. Nc3 d5 4. d4 c6 5. e3 Nbd7 6. Qc2 Bd6 7. Bd3 O-O 8. O-O dxc4 9. Bxc4 e5 10. Rd1 Qe7 11. h3 e4 12. Nd2 Nb6 13. Bf1 Re8 14. b3 h5 15. Nc4 Nxc4 16. bxc4 Bb8 17. Bd2 h4 18. Be1 Qd6 19. g3 hxg3 20. fxg3 Qe6 21. Qg2 Nh7 22. g4 f5 23. gxf5 Qxf5 24. h4 Kh8 25. d5 g5 26. d6 Bd7 27. Ne2 gxh4 28. Bc3+ Nf6 29. Qf2 Qxf2+ 30. Kxf2 Kg7 31. Nf4 Kf7 32. c5 Ng4+ 33. Ke2 b6 34. Bh3 Nf6 35. Bxd7 Nxd7 36. Rg1 Re5 37. Bxe5 Nxe5 38. Rg5 Kf6 39. Rag1 bxc5 40. Rg8 a5 41. Rh8 Bxd6 42. Rxa8 c4 43. Rh8 Nf7 44. Rxh4 c3 45. Rg6+ Ke7 46. Rh7 Bb4 47. Rxc6 1-0

Habu, Y - Kojima, S
Hyakketsu (6)

1. d4 e6 2. c4 Nf6 3. Nf3 d5 4. g3 Bb4+ 5. Bd2 Bd6 6. Bg2 c6 7. b3 Nbd7 8. Nc3 O-O 9. O-O b6 10. Qc2 Ba6 11. e4 dxc4 12. e5 cxb3 13. axb3 Bxf1 14. Rxf1 Be7 15. exf6 Bxf6 16. Ne4 Rc8 17. Nd6 Rc7 18. Bf4 Nb8 19. Ne4 Rc8 20. Nxf6+ Qxf6 21. Bxb8 Rxb8 22. Ne5 c5 23. Nd7 Qxd4 24. Rd1 Qb4 25. Nxb8 Rxb8 26. Rd7 a5 27. h4 h5 28. Be4 Qe1+ 29. Kg2 Qa1 30. Bh7+ Kf8 31. Qd3 Qe5 32. f4 Qf6 33. Qd6+ Ke8 34. Bg8 1-0

2012/03/17

百傑戦 Tournament Report Vol.1


この週末は蒲田で全日本百傑戦です。5月に開催される全日本選手権の東京予選でもあるこの大会は、毎年、全日本出場を目指すプレーヤーによる熱い戦いが繰り広げられます。私は昨年はタイ、一昨年はハンガリーのトーナメントに参加していたため、百傑への参加は3年ぶりとなります。

今年の最注目は事前に流れたうわさ通り、将棋のプロ棋士、羽生善治さんが参加することです。羽生さんは来月のShort とのイベント、Check Mate Lounge の調整のために急遽参戦を決意されました。羽生さん、私、南條君をトップ3とする、ハイレベルな二日間のスタートです。私の初日の結果とゲームは以下の通り。

Kojima, S - Osawa, T
Hyakketsu (1)

1. Nf3 d5 2. d4 c6 3. c4 e6 4. Qc2 f5 5. Bf4 Nf6 6. e3 Be7 7. h3 O-O 8. Nc3 Ne4 9. Bd3 Nd7 10. g4 g5 11. Be5 fxg4 12. hxg4


12...Rxf3 13. Nxe4 dxe4 14. Bxe4 Nxe5 15. dxe5 Rf7 16. Bxh7+ Kf8 17. Bg6 Bb4+ 18. Ke2 Rg7 19. Rh8+ Rg8 20. Rah1 Qe7 21. R1h7 Qc5 22. Rf7+ 1-0

Uchida, N - Kojima, S
Hyakketsu (2)

1. e4 e6 2. d4 d5 3. Nc3 Bb4 4. e5 c5 5. a3 Bxc3+ 6. bxc3 Ne7 7. Qg4 Qc7 8. Qxg7 Rg8 9. Qxh7 cxd4 10. Ne2 Nbc6 11. f4 dxc3 12. Qd3 d4 13. Nxd4 Nxd4 14. Qxd4 Bd7 15. Qf2 Qc6 16. Rg1 Nf5 17. g4 Qe4+ 18. Qe2 Qa4 19. Be3 Nd4 20. Bxd4 Qxd4 21. Qf2 Qe4+ 22. Kd1 Ba4 23. Kc1 Rd8 24. Bd3 Rxd3


25. cxd3 Qxd3 26. g5 Rh8 27. Re1 Rh3 28. Qe2 Re3 0-1

Kojima, S - Gonda, G
Hyakketsu (3)

1. Nf3 d5 2. d4 Nf6 3. c4 c6 4. Nc3 dxc4 5. a4 Na6 6. e4 Bg4 7. Bxc4 e6 8. Be3 Bb4 9. O-O O-O 10. Qd3 Bxf3 11. gxf3 Qa5 12. Kh1 Qh5 13. Qe2 c5 14. Rg1 h6 15. Rg3 Rad8 16. Nb5


16...cxd4 17. Bxd4 Rxd4 18. Nxd4 Bd6 19. Rg2 Be5 20. Nb5 Qh3 21. f4 Bxf4 22. Ra3 Qh5 23. Qxh5 Nxh5 24. Nxa7 Nc5 25. Be2 Nf6 26. f3 Rd8 27. b4 Ncd7 28. a5 Ra8 29. Nb5 Nb8 30. Nd4 Be5 31. Nb3 Ne8 32. Bf1 Bd6 33. Ra4 Nc6 34. b5 Ne7 35. Rd2 Kf8 36. a6 bxa6 37. bxa6 Ra7 38. Bb5 Bf4 39. Rd8 1-0


順当に三連勝でした。同じく三連勝は三阪さんとアレックスのみ。南條君は復帰したばかりの田中寿樹君に負け、野口さんは古谷君に負け、桑田君は中川さんに負けと、上位陣がかなり荒れています。そして皆さんも気になっているであろう羽生さんも、カペルで絶好調だった尚広君とドローです!


Nakamura, N - Habu, Y
Hyakketsu (3)

1. Nf3 Nf6 2. c4 e6 3. g3 d5 4. d4 dxc4 5. Bg2 Nc6 6. O-O Rb8 7. Bg5 Be7 8. e3 b5 9. a4 a6 10. axb5 axb5 11. b3 cxb3 12. Qxb3 O-O 13. Rc1 Bb7 14. Bxf6 Bxf6 15. Nfd2


15...Nxd4 16. exd4 Bxd4 17. Ra5 Bxg2 18. Kxg2 b4 19. Qc4 c5 20. Nb3 Rc8 21. Rb5 Qd7 22. Nxc5 Qc6+ 23. Kg1 Rfd8 24. Qxb4 Qf3 25. Qe1 h6 26. Nd2 Bxf2+ 27. Qxf2 Qxf2+ 28. Kxf2 Rxd2+ 29. Kg1 g5


30. Rcb1 Kg7 31. Ne4 Re2 32. Nf2 Rcc2 33. Rf1 f5 34. Rb6 Kg6 35. Ra6 h5 36. Rb6 g4 37. Ra6 Kg5 38. Ra8 e5 39. Rg8+ Kf6 40. Rh8 Kg6 1/2-1/2


尚広君 Good Job! です。好調なのも事実ですが、しっかり実力が付いてきたということですね。明日、対戦できることを楽しみにしています。そしてリスト1、3が崩れたため、全6試合では上位同士が当たらない予感もしてきました。明日の4Rのペアリングは

三阪 - 小島
羽生 - Alex


と発表されています。私と羽生さんの初公式戦は実現するのか、撃沈した南條君は浮上してくるのか、明日のレポートもお楽しみに!

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